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「 戦場の絆コンテスト

ディオラマベース製作
1. ヨドバシカメラで購入した木製パネル(6つ切:縦×横=18p×22p)です。

コンテストのベースサイズ規定が縦×横×高さ=20p×20p×30pだったんで、横幅を2pカットします。
裏の角材の部分はノコでカット。
ベニヤの部分はノコで切断すると、断面がけばだってしまうので、カッターで切ります。
2. 端の角材は、さっき切断したものを使います。

切断時、一緒についてきた不要な角材とベニヤを取り除き、それがすっぽりと収まるように、
受け入れ側の角材をカットします。

その後、木工用ボンドで接着しますが、端に隙間があいてしまった時には、その隙間にボンドを塗り、さっきノコを使用した時の木屑を詰め込むことで、ほぼ目立たなくなります。
3. 鉄道模型コーナーで購入した、石膏を流し込んで使用する、岩製作用の型ゴムです。

値段は¥1,000前後だったように思います。
何かに使えると思って、こないだ購入したばかりのものですが、早速使用してみることにします。
4. 今回のイメージは、岩の間に身を潜め、射撃体勢をとるといったものです。

石膏を抜く前に、自分のイメージを再確認します。
パネルの右上と左下に配置したかったんですが、無理そうです。
右上一つに配置することにします。
5. 実際に型抜きし、置いてみました。
さっきの時点で分かってましたが、身を潜めるというには、岩が小さすぎます。
ちなみに、型に石膏を流し込む時には、少しでも軽量化する為に、中に丸めた紙を入れておきます。
6. そこで、もう一つ抜き、底面同士を接着し、大きな岩を作ります。
7. つなぎには、石膏を使用し、硬化後、その部分に彫刻刀などを使用して
周囲と同じような岩肌を再現していきます。
8. 仮置きその1。

正面から垂直に岩を置いてみます。
9. 仮置きその2。

コーナーに斜めに配置してみます。どちらもそんなに悪くありません。
工作的にな面から言えば、仮置き1のほうが、ベース側面の加工が楽なんですが、
コンテスト的に言えば、仮置き2のほうが、左右どちらからも作品をよく見ることが出来ます。
なので、その2を採用です。
10. コーナーに配置するんで、岩の両サイドを加工する必要があります。

ベース上に岩を置き、枠からはみ出る部分をカットします。
石膏が硬化して間がないんで(型に流してから1時間くらい、
さわっても手についたり形が崩れることはありません。)、カッターでスーっと切れます。
切り方は、一気にいくのではなくて、スライスしていくようにです。
11. コーナー枠を作ります。

縦、横の長さをベースにあわせたベニヤを配置し、岩を置き、大まかに当たりをとります。
後で岩を配置する時に、また石膏を流すんで、微調整はその時行ないます。
12. ベースに枠ができました。

枠をパネルに接着した後、内側にボンドを塗っていきます。
後で、ゆるく溶いた石膏を流し込んだ時に、接着面の隙間から、石膏が外に流れ出ることがあるからです。
13. ベースを軽量化することと、材料費削減の為、発砲スチロールを敷き詰めます。

接着は木工用ボンドで行なっています。
上に石膏を流すの分を計算に入れて、枠よりも低めにしておきます。

岩を配置する部分は、岩をしっかりと固定したいので、発泡スチロールを敷かずに、深さをとっておきます。
地面には色んな素材を利用できますが、自分は石膏をよく使います。
理由は一番安価だからです。
14. 全体にニスを塗布してよく乾燥させた後、マスキングを行ないます。

マスキングする面積の広い場所は、テープを節約する為に紙を貼ります。
15. 枠に岩をセットします。

石膏を流し込んで固定しますが、念の為、木工用ボンドで接着します。
16. 岩をコーナーにセットするので、背中側は大きく隙間があいています。

岩をベースにしっかりと固定する為に、まず底から2p程、石膏を流し込みます。
17. 岩の基部を固めたら、地面と同様、軽量化と石膏節約の為、発泡スチロールを詰めて、さらに石膏を流し込みます。
18. 一通り石膏を流し込みました。
岩の側面と木枠の隙間もしっかりと埋め、2つの岩をつないだ時と同様、
彫刻刀などで、岩肌を再現しておきます。

地面にはこの後、着色した石膏を薄く敷きますので、わずかにそのスペースを確保しておきます。
模型本体をベースに固定してしまうなら、このままでも問題ないと思いますが、今回は本体を固定しないので、地面表面の塗装がはげて、白い部分がむき出しになるのを予防しておきます。

雑誌などのディオラマベースの作り方では、地面に使用する素材には、あらかじめ着色していますが、これは最初に地面を着色しておくことで、後から表面を塗装する時に、地面の色合いに深みが出て、リアリティが増すからだと思います。

石膏などをあらかじめ着色しておくには、ポスターカラーを用いますが、わりとたくさん混ぜ込まないと、しっかり色がつきませんので、自分は今までケチって、よく後塗りのみで仕上げてきましたが、最近は100均でもポスターカラーを販売しているので、このあたりの負担は軽減されました。
19. まず岩を着色します。

岩を着色した後、地面を着色して、岩に地面の色が付着しても、そう問題はありませんが、
順序を逆にして、地面に岩の色がついたら、明らかにおかしいんで。

黒と白を混合したポスターカラーを、水でかなり薄めたものを、筆で手早く全体に塗ります。
かなり薄めた塗料で着色すると、エッジ、すなわち角になる部分には色が付かないので、
何も考えず、ただぴゃーっと塗ればこうなります。
20. より陰影を強調して、岩に重量感を持たせる為に、薄めたポスターカラーの黒を、全体に塗ります。

黒を薄めるというよりは、水に少し黒色をつける、というぐらいの薄さでないと、
全体が真っ黒になってしまします。
そうなると、修正はかなり厳しいです。
21. 岩の段差やくぼみに砂を敷き詰めます。

岩全体に砂をまぶし、少し風を送ってやると、段差やくぼみに砂が残ります。
良い感じになったら、水で溶いたマットメディウムをスポイドでたらし、砂を岩に定着させます。
22. 次はコケです。

鉄道模型用のシーナリーパウダーを、岩の日陰になりそうな部分に定着させます。
23. 岩のヒビや隙間にもコケをはやしておきますが、この作品は1/144スケールなんで、
やりすぎると庭石みたいになっちゃって、スケール感が損なわれるんで、注意しています。
24. 木の製作です。

コーナンのホビーコーナーで売っていた小枝を使用します。
こんなもん、なんぼでもその辺に落ちてるとは思うんですが、防虫処理などが面倒なんで、
金にものをいわせました(って言っても数百円なんですが・・・)。

本物の木なんで、最初から自分の思う形状のものは少ないですので、好みの枝ぶりに修正します。
木の中に真鍮線をいれ、好みの位置に接着します。
25. 細い枝はバラ線を加工したものを使用しています。
26. 加工が終わったら、茶色のパウダーをまぶして全体の色と質感を統一します。
27. 先程製作した木に、ライケンを接着します。

今回は紅葉にしたいので、赤と黄のライケンを使用しました。
少量使用するだけならそんなに問題はありませんが、それなりの量を使用すると、
ライケンそのままでは、やっぱり海藻丸出しの感があるんで、
表面に乾燥させて粉状にしたパセリをまぶします。

スプレーのりで定着させます。
28. よく乾燥させてから、エアブラシで塗装します。
29. 完成した木を植え、着色した石膏を流しこみます。

流すといっても、塗ると流すの間くらいの量です。
左下には黄色の葉の木を植えますが、先に植えると、
地面の作業がやりにくくなるんで、当たりだけをつけておきます。
30. 表面をポスターカラーで着色します。

ザクの足裏をヒザが接地する部分は表面がえぐられると考えて、下の色を残しておきます。
31. 表面に砂をまぶし、マットメディウム水溶液で定着させます。

この後エアブラシを用いてさらに表面を塗装します。

わざとムラをだして塗装する方がリアルに仕上がります。
32. 紅葉には大量に葉が落ちるので、落ち葉を製作します。

塗料皿にラッカー系の塗料と粉末パセリを入れ、かき混ぜます。
33. 岩のてっぺんに木を生やし、草を植えます。
34. 草は麻紐で製作します。
35. 小スケールなんで、一番小さくほどいた状態のものを使用します。
36. 切った紐の中央をピンセットでつまみ、両側を木工用ボンドで固めます。

ボンド固着後、真ん中をハサミで切ってやれば、2つ分の草が出来ます。
37. 片方をボンドで固めた紐をほどいていけば、このようになります。
38. 着色準備です。

チラシに両面テープを貼り、その上に草を置きます。

枯れた感じの草なら、着色しなくても、このまま使用できます。
39. エアブラシでラッカー系のグリーンを吹きました。

元の色がせっかく茶色をしているんで、自然な仕上がりになるように、吹きすぎに注意します。
40. 一通りの作業を終えたら、ベース枠に貼ってあったマスキングテープをはがします。

そうすると画像のように、マスキングの隙間やベニヤの割れ目から、
石膏がしみ出てきている箇所があるんで、これを補修します。塗料は、何でもいいと思います。

わずかな石膏の白色を目立たなくするだけですから。
41. 補修後です。

しっかりとマスキングしても、隙間から石膏が入り込んだり、逆にマスキングをはがす時に、
ベース端の石膏が少し欠けたりすることが、必ずおこるんで、一つ一つ丁寧に補修しておきます。

そうすることで、作品の仕上がりが格段に良くなります。
42. ベースが出来たら、本体に汚しを入れます。

いつ本体に汚しを入れたらいいのか、というのは、書籍等で調べたことがないんで、ベース製作前か後か、一般にどちらの方法がとられているのか分かりませんが、僕は後の方が、ベースに合わせた汚しを入れやすいように感じるんで、そうすることが多いです。

但し、本体をベースに固定してしまう場合は、先に本体を汚しておきます。
本体をベースに固定してしまったら、本体に手を加えることができなくなるんで。
43. 汚しは最後にする、とは言っても、ベースには特に関係ない、メカとしての汚し、すなわち塗装ハゲやサビなどは先に済ませています。

ザクTスナイパーは、その性質上、格闘など、体に傷がつくような機体ではありませんので、足元や、ヒザなどに少し塗装ハゲの表現を施すのみにし、この上に、土や泥など、地面の状況に応じた汚しを入れていきます。
44. いろんなメーカーから、ウェザリングセットが販売されていますが、自分はパステルを粉末にしたものを、アクリル溶剤で溶いて使用してます。

理由は単に最初に使った素材なんで、それがなくなるまでは他のものを買うのがもったいない、というだけのことです。
以前はパステルを粉末にし、それを塗料皿に移して溶剤で溶いていましたが、最近はヤスリの上でその作業を行っています。

溶剤だけを塗料皿に出し、それを筆につけて紙ヤスリ上のパステルを溶く、といった形です。
パステルの粉末を自分で混合すると、自由に色が作り出せますが、市販品のウェザリングセットは、使いやすく仕上がりもリアルで、とてもいいようです。
45. 先にも述べましたように、ザクTスナイパーは、その性質上、歩行はほぼ移動のみに使用されると考えて、足の裏周辺にわずかに汚しを入れました。

足首全体に汚しを入れて、ふくらはぎの裾まで汚そうかとも思いましたが、MSの全高を考えると、よほどの砂漠か泥地でないかぎり、そんなに汚れることはないだろうと思い直し、あとでふくらはぎの汚れは拭き取りました。

単体のみの仕上げだと、そのくらいやった方がカッコいいんでしょうけど。
46. 足の裏とそれ以外の部分は色調を変えています。

足の裏は常に新しい土をえぐりますが、それ以外の部分は最初についた土がだんだん乾燥してくるんで。足裏だけでなく、側面の底辺も色調を変えりゃよかったかな。

ふくらはぎの裾の汚れはいらないので、あとで拭き取っています。
47. 今回使用した小道具を紹介していきます。

まず岩にわずかに植えた草。
近くのホームセンターで購入した、ドライフラワーと造花を組み合わせた飾りもんです。

これはワッパのディオラマにも着色して使用しました。
たしか¥480ぐらいだったと思います。
48. 結構ボロボロ崩れるんですが、雰囲気はすごくいいです。

短く切って使うんで、一旦ベースに接着したら、そう崩れることはありません。
49. ベースにふった砂。

左が園芸店で購入した園芸用土の“ミリオン”。
右が播磨のキャンプ場で拾った砂です。
消毒とかは何もしてません。両方茶こしでふるいにかけて使用します。
特徴は、ミリオンは2o〜5oの石(まあ土の塊なんですが)がごろごろ入っているんですが、茶こしにかけるとすごくきめ細かい砂のみが落ちてきます。

一方砂は、見た目にすごくきめ細かいんですが、ふるいにかけても小さな石が結構落ちてきて、ベースに敷き詰めると、そのまんま砂です。
砂漠や海岸の表現には使えると思います。
50. 木の製作に使用した素材。

左上が木の幹や枝にふったパウダー。

下の2つが枝に貼り付けたライケンで、右上が葉の表現に使用した、乾燥パセリです。
51. ベース製作に使用した素材。

色んな種類のものを少しずつ使用することで、質感や色調に変化が出て、リアリティが増します。
鉄道模型用の素材ですが、下段の中央は、無印良品で購入した、ミントのハーブです。

赤と黄に着色したパセリの下に敷き、落葉後、少し時間がたった落ち葉を表現しました。
乾燥パセリよりも茶色いので、落ち葉として適していました。
それにいい香りです(笑)
52. このベースにかけた製作日数は2日です。

こういう地面系のベースは少し慣れるとあっという間に完成します。
それにベース製作は、意図的に手早く短期間で仕上げるようにしています。
石膏を混ぜたり、ベースに砂や草、その他の素材を振る時に、それが周囲に散らばって部屋が汚れるんですが、完成してしまうまでは掃除も出来ません。
けど、部屋を散らかしたまんま何日も放置できませんし・・・。
ベース製作時の机上です。
とにかく汚れます・・・(汗)。


完成写真はこちらから


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